安らかな終焉
彼のお父さんが
亡くなられて
半月たった。
一日一日
この世から
あの世に
こうやって
旅立つのかと
教えてもらった。
正直
辛かった。
一日ごとに
人間が
人間でなくなっていくんだなと。
人間も生物なんだ。
生物が
無生物になる。
そんな感じだった。
頬がこけていく。
血色がなくなっていく。
顔が変わってくる。
段々呼吸しない感覚が長くなる。
。。。。。
いろんな変化を
毎日見るのが
辛かった。
毎日自問自答した。
「今日はわたしは病室にいけるのか?」
ごめんね。今日は辛い。
と断る自分にも出会えた。
最後、
彼とわたしが
彼の父の
死に目に会った。
いろんな出来事の中で、
「呼ばれた」
なと感じる。
父に会いに行って、
病室のお花を生けなおして
すぐ。
ほんの5分ぐらいで、
彼の父は
すぅーっと魂が
抜けた。
息を引き取ったというのは、
こんな感じなんだろう。
とても穏やかな最期だった。
西日が父を照らして
金色に近い光と一緒に
空に上がっていった感じだった。
彼の父は、
ギャンブル依存症だった。
最期は、
認知症のほうが
症状が強くなって、
ギャンブルはできなかったけど。
私が知っている
彼の父は、
足が悪くて、
家からの外出ができなくて、
静かにテレビを見ている父だ。
ろれつもあまりまわらなくて、
彼は「何いっとるかわからん。」と。
でも、
わたしは、
不思議と、
父と会話ができた。
庭の木々の話をよくした。
季節の変化を
唯一
庭で感じていた
彼の父だった。
認知症がひどくなり始めたころ、
彼の父は、
自分の通帳をすべておろして宝くじを買ってくるように
彼の母に言った。
といっても、
預金は10万円ほどだったらしいが、
彼の母は
「ついにおじいちゃん気が狂った。」
といっていた。
そんな様子を見て、
彼の父自身も
自分のおかしさに気がついた。
「もうお金はすべておばあさんにまかせる。
これでやっと楽になれる。」
そう言った彼の父。
ずっと、
ずっと、
長い間、
お金に捕われて
苦しかった。
そうわたしには聞こえた。
でも、
その時は、
まだ元気で、
お別れがこんなに早く来るとは思ってなかった。
父の最期の
生きる
戦う姿を
見せてもらった。
苦しい姿は
辛かったが、
最後の最後。
本当に
楽な姿で
神様になったようだった。
あ~、
死ぬことは
怖くないんだな。
わたしも
この世の修行を終えて
彼の父のように
あの世に旅立ちたい。
心残りは、
ダックス君のことだけだ。
わたしは、
何がしたいとか
そういうのは
なんかもういい。
自分を感じるのは
疲れる。
それでも
まだ
生かされているわたしだ。
歩むしかないんだよな。
依存症を抱えていても、
いろいろあがいても、
「生きていいんだよ。」
気楽に
生きていいんだよ。
亡くなった
彼の父から
そういわれているような気がして仕方がない。
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)




最近のコメント